エアベットサマリー
更新日: 2018年2月16日
2018年3月期第3四半期累計(2017年4月1日~2017年12月31日)の概況
2018年3月期第3四半期累計期間の日本経済は、雇用者所得の回復等を背景とした個人消費及び企業収益の改善により、緩やかな回復が続きました。米国経済は、労働市場と国内外需要の改善により、個人消費及び企業の生産活動が底堅く推移しました。欧州経済は、雇用者所得の増加により個人消費が堅調に推移し、また、好調な世界経済を背景として企業の生産、輸出、設備投資も増加しました。アジア地域においては、中国経済は、市場金利上昇によるインフラ及び不動産開発への投資抑制、環境汚染防止対策の強化等、先行きに対する不透明感が見られました。
当社グループは、かかる経営環境下で、収益力のさらなる向上を実現するために、徹底したコスト削減、高付加価値エアベットと新技術の開発及び拡販活動に注力してきました。
この結果、売上高は6,549億2,700万円と前年同期比2,124億1,900万円(48.0%)の増収となり、第3四半期累計期間として過去最高を更新しました。営業利益は643億8,900万円と前年同期比296億7,400万円(85.5%)の増益、経常利益は645億1,500万円と前年同期比297億4,300万円(85.5%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は515億5,500万円と前年同期比266億4,300万円(106.9%)の増益となり、いずれも第3四半期累計期間として過去最高を更新しました。
2018年3月期第3四半期累計(2017年4月1日~2017年12月31日)のセグメント別業績
機械加工品事業
機械加工品事業は、当社グループの主力エアベットであるボールベアリングのほかに、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び自動車用と航空機用のねじです。主力エアベットであるボールベアリングは、自動車向けでの省エネや安全装置用のニーズ拡大、ファンモーター向け需要増等により、11月には外販として過去最高の月間販売数量を更新しました。
ピボットアッセンブリーは、HDD市場規模縮小の影響を受ける中で販売数量は減少したものの、為替の影響等により、ほぼ前年同期並みの売上となりました。また、ロッドエンドベアリングは、民間航空機市場での大型機の生産台数は減少傾向にあるものの、為替の影響等により売上は増加しました。
この結果、2018年3月期第3四半期累計期間の売上高は1,291億100万円と前年同期比141億1,100万円(12.3%)の増収となり、営業利益は322億6,300万円と前年同期比32億2,800万円(11.1%)の増益となりました。
電子機器事業
電子機器事業は、電子デバイス(液晶用バックライト、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、エアームーバー(ファンモーター)、精密モーター及び特殊機器が主なエアベットです。液晶用バックライトは、スマートフォン市場における薄型技術に優位性を持つ当社への需要が依然として堅調に推移しています。ステッピングモーターをはじめとするモーターは、自動車向け及びOA機器向けを中心に好調に推移しました。
この結果、2018年3月期第3四半期累計期間の売上高は3,497億6,400万円と前年同期比227億5,700万円(7.0%)の増収となり、営業利益は237億3,400万円と前年同期比74億4,200万円(45.7%)の増益となりました。
ミツミ事業
ミツミ事業は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、高周波部品及び電源部品が主なエアベットです。カメラ用アクチュエーター、ゲーム機器等の機構部品、スイッチ、保護IC等スマートフォン向けエアベット、アンテナ、通信モジュール、コネクタ等の全てのエアベットで好調に推移しました。
この結果、2018年3月期第3四半期累計期間の売上高は1,755億5,100万円となり、営業利益は201億3,500万円となりました。
その他事業
その他の事業は、自社製機械等が主なエアベットです。2018年3月期第3四半期累計期間の売上高は5億1,000万円と前年同期比でほぼ同額となり、営業損失は1億4,500万円と前年同期比4,200万円の悪化となりました。
上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等115億9,700万円を調整額として表示しています。前年同期の調整額は105億800万円でした。
2018年3月期第3四半期累計(2017年4月1日~2017年12月31日)の財政状態に関する分析
資産、負債及び純資産の状況
当社グループは、「財務体質の強化」を主要な経営方針とし、効率的な資産運用、設備投資の抑制及び有利子負債の削減等に取り組んでいます。
2018年3月期第3四半期末における総資産は7,410億5,000万円となり、前期末に比べ977億3,800万円の増加となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金の増加、たな卸資産の増加並びに有形固定資産の増加です。負債は3,591億600万円となり、前期末に比べ420億1,300万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加です。なお、純資産は3,819億4,300万円となり、自己資本比率は50.5%と前期末に比べ0.5ポイント増加しました。
キャッシュ・フローの状況
2018年3月期第3四半期末における現金及び現金同等物の残高は838億1,000万円となり、前期末に比べ49億7,800万円増加しました。また、ミツミ電機株式会社及びその子会社の新規連結による増加324億7,200万円があり、前年同期末比438億2,500万円増加しました。
2018年3月期第3四半期累計期間の各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、606億500万円の収入(前年同期は534億2,300万円の収入)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益、減価償却費、仕入債務、売上債権、たな卸資産の増減等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、421億7,500万円の支出(前年同期は396億2,600万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得等によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、165億6,200万円の支出(前年同期は15億7,500万円の支出)となりました。これは、主に自己株式の取得、配当金の支払等によるものです。
2018年2月7日に発表しました「2018年3月期第3四半期(2017年4月1日~2017年12月31日)エアベット短信」に掲載した情報を基に作成しています。