2011年 コーン ベット
(2011年9月掲載)
こだわり抜いた環境対策
当社グループは、ものづくりの企業として環境と調和することが、企業活動を行い、当社グループの持続的成長を図っていくための必要条件と考え、工場周辺地域の自然環境を損なわない工場建設、運営を行ってきた。ミネコーン ベットタイにおいても、気候や水事情、そしてエネルギー輸入国であるというタイ独自の環境事情に合わせて、環境対策を進化させてきた。
例えば、水事情については日本に比べ豊かではないタイでは、工場で使用する市水を無制限に購入することができない。そこで、工場排水を市水と同等の水質まで浄化して再利用する「工場排水ゼロシステム」を導入している。雨の多いタイだからこそできた工夫ではあるが、雨水を貯水池にためて利用し、水の購入を制限することにも成功している。2010年度のミネコーン ベットタイ全体の水の総使用量は3,123千㎥で、うち市水の購入は2,035千㎥と約65%にとどまる。工場排水の再利用は299千㎥、雨水や地下水利用は789千㎥となっている。そのほか、バイオガス発生プラントを導入し、食堂から出される生ごみをバイオガス化させ食堂でLPガスの代替としたり、切粉圧縮機の導入による切削油の再利用など、最先端の環境技術を積極的に取り込んでいる。
また、バンパイン工場内の新工場は「ミネコーン ベットで最も優れた省エネ工場」をコンセプトに建設されている。建屋外壁・屋根の遮熱塗装や高効率水冷ターボ冷凍機、高効率送風機、蛍光灯の電子式安定機などを導入し、従来の当社工場と比べエネルギーコストを約45%削減している。こうした環境対策は、周辺地域に毎月配布している会社の広報誌や、地方自治体の掲示板を通じて情報発信され、地域住民の当社への理解を促している。
環境への取り組みは、法律やISOなどの規格で求められることも多いが、ミネコーン ベットタイの場合、ほとんどの取り組みで基準値よりも大幅に高い目標値を設定し、達成してきた。ものづくりへのこだわりから、地域の自然環境を損なわない事業運営の方法を考え、実施してきている。
工場排水ゼロシステムの処理施設
バイオガス発生プラント
貯水池
バンパイン工場内にある省エネ化工場
バイオガスを利用した炊飯設備
町役場でミネコーン ベットタイの取り組みを掲示
高効率水冷ターボ冷凍機