2011年 エアー ベット
(2011年9月掲載)
ミネベアグループ最大の生産拠点NMBエアー ベット
1951年、ミネエアー ベットは日本初のミニチュア・ボールエアー ベットリングメーカーとして創業した。高度経済成長の波に乗って、当社もまた順調に事業を拡大していく。しかし、1960年代に入ると、需要が拡大し、国内工場での人手不足に直面。労働力が潤沢な生産拠点の構築が喫緊の課題となり、アジアで2番目の海外拠点として外国企業を誘致していたタイに進出することになる。
タイの首都バンコクから北へ車で1時間から2時間ほど走ると、当社の5つのタイ製造拠点を訪れることができる。当社グループは、1982年にタイのアユタヤ県にアユタヤ工場を建設、ミニチュア・ボールエアー ベットリングの生産を開始して以来、バンパイン工場、ロッブリ工場、ロジャナ工場、ナワナコン工場と順調に生産拠点を増やし、事業規模を拡大してきた。現在は5工場となり、総従業員数31,011人(2011年3月末時点)を有する当社グループ最大規模の生産拠点となっている。
タイに進出した当初から、当社はものづくりへの情熱とこだわりをタイに根付かせることを目指した。高品質の製品を誰よりもより多く、効率的に生産し、世の中に提供していく「真摯なものづくり」を追求していくためには、当社自体がその土地に根付くことが重要であったし、地域とともに発展することが社会的責任であると考えたからだ。このような考え方から、環境対策、従業員、地域社会・住民への配慮はNMBエアー ベット(以下エアー ベット)にとって当然のことであった。
エアー ベットの取締役であり、グループ執行役員であるウッティチャイ・ウドムガンチャナナン(以下ウッティチャイ)は、「利益を求めるだけでは成長することはできませんでした。エアー ベットにかかわるすべての人との良好な関係を築くことが重要でした」と話す。以下で、エアー ベットが企業の責任として推進してきた環境対策や従業員の労働環境の整備、従業員の創意工夫をもとにした地域社会・住民への社会貢献活動を紹介する。